介護施設を選ぶうえで、「どの制度の施設に入れるのか」「すぐに入居できるのか」といった疑問をお持ちの方は少なくありません。とくに、他の市町村から親を引き取って転居された方の場合、施設の種類によって入居できる時期や条件に違いが生じることがあります。
本記事では、地域密着型サービス(グループホームなど)と住宅型有料老人ホームの制度上の違いを、法律や運用の観点からわかりやすく整理し、ご家族の選択に役立つ情報を提供いたします。
制度上の違いと入居条件(比較表)
項目 | 地域密着型サービス (例:グループホーム) | 住宅型有料老人ホーム |
---|---|---|
根拠法 | 介護保険法 第8条の2 | 老人福祉法・建築基準法 など |
指定・監督者 | 市町村 | 都道府県・政令市・中核市 |
利用対象者 | 当該市町村に住民票のある方 | 全国どこからでも入居可能 |
入居制限 | 転入後に居住実績を必要とする場合あり ※自治体によって異なるが3~6ヶ月程度 (中標津は6ヶ月) | 原則なし(住民票の有無は問われない) |
介護サービス | 施設内で包括的に提供 | 訪問介護などを個別契約 |
※根拠:厚生労働省「地域密着型サービスに係る指定の事務処理等について」(令和2年改正)
地域密着型サービスにはなぜ制限があるの?
地域密着型サービスは、市町村が地域の住民に提供する介護保険サービスです。そのため、住民票がない方や、転入して間もない方に対しては「地域での定着」を確認する期間を設けている自治体が多くあります。
こうした運用は、地域の限られた介護資源を適正に配分する目的で設けられています。
住宅型有料老人ホームは全国からの入居が可能です
住宅型有料老人ホームは、主に「住まい」として機能する民間の施設です。介護が必要な場合は、外部の訪問介護や看護などを契約して利用します。
入居にあたり市町村の制限はなく、全国どこからでも入居できます。親御さんを引き取ってすぐに入居したい方や、遠方の方も安心してご利用いただけます。
グループホームが満床でも、他施設をご案内できます
ケアー・サポートまつやまでは、中標津町と弟子屈町の2つの町で施設を運営しています。
たとえば中標津町のグループホームが満床の場合でも、隣接する弟子屈町にある住宅型有料老人ホームへの一時的なご入居など、地域をまたいだ柔軟な対応が可能です。
地域密着型サービスの要件を満たすまでの期間や、介護の緊急性に応じて、最適なご提案をいたします。
まとめ
介護施設の選択には、制度上の違いを理解することが欠かせません。
弊社では、地域密着型と住宅型の両方を持ち、状況に応じた対応が可能です。ご本人とご家族が安心して新しい生活を始められるよう、私たちが全力でサポートいたします。